文楽相模原公演: 仮名手本忠臣蔵  その3 

今月2日の相模原公演では次の段が上演された。
五段目 二つ玉の段 
六段目 身売りの段
     早野勘平腹切の段 
五・六段目では、塩谷判官(えんやはんがん: =浅野内匠頭)が既に国郡没収・切腹しており、山科に身を隠した家老大星由良助(=大石内蔵助)が高師直(こうのもろのお: =吉良上野介)を討つ計画を進めている時期に起きた早野勘平(=萱野重実)切腹事件の顛末を描いている。
と言う訳で、この五・六段目には、塩谷判官も大星由良助も出てこない。
以前、私が国立劇場で観た『仮名手本忠臣蔵』では、大序~四段目を上演。
大序  鶴が岡兜改めの段
    恋歌の段
二段目 桃井館力弥上使の段
    本蔵松切りの段
三段目 下馬先進物の段
    腰元おかる文使いの段
    殿中刃傷の段
    裏門の段
四段目 花籠の段
    塩谷判官切腹の段
    城明け渡しの段
赤穂浪士討ち入りについてご存知の方なら、この題を見ただけで、なんとなく内容がお分かりになることと思う。
四段目は、塩谷判官が刀を腹に突き立てたところに由良助が到着、
苦しい息の下から無念の思いを訴えて判官は絶命。
家中の者は悲しみに暮れながら葬儀のため菩提寺へ移動。
屋敷をあとにした由良助は、判官の形見の短刀を取りい出し、仇討ちを心に誓って、幕。
つづく

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コメント

コメント一覧 (3件)

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    四段目は「おそかりし!」ってやつですね
    浮世絵の題材にも多いので部分的には知ってても通しての筋は知らないかも・・
    テレビで時代劇はよく見ましたけど

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    「遅かりし 由良助ーーーッ、、、」
    は、歌舞伎の『仮名手本忠臣蔵』の台詞なのです。人形浄瑠璃の床本には書かれていないのですよ~☆
    これはまた文章でいつか書きたいとおもうのですが、
    歌舞伎はその「過剰さ」で観客を魅了する一方で
    人形浄瑠璃は「研ぎ澄まし+抽出」で勝負しているような気がします。
    (あの独特の演じ方がそうさせるのではなかろうか)
    似ているようで、まさに対極、と私には感じられます。

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    へえ そうなんですか
    勉強になります~
    関東と関西は対抗意識というか逆逆をいくような感じもありますね
    凧も本来 イカ(烏賊幟)だったらしいですが関西から関東に伝わるにつれタコになったという説があるそうです

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