文楽相模原公演: 仮名手本忠臣蔵 ほか  その2   

人形浄瑠璃の時代物と世話物とがならんでいたら、迷わず今の自分は時代物に食指が動く。
今までそれなりに両方バランス取りながら舞台を観てきた経験をふりかえると、
時代物のほうが自分にとっては衝撃的で、心が大きく揺さぶられることが多かったから。
なので、今回(10月2日)、昼の部『仮名手本忠臣蔵』&『釣女』、夜の部『曽根崎心中』、すべて以前に観たことがあり、 そのときの感覚を思い起こすと、やはり「ああ前半(昼の部)が自分にとってメイン・メニューだ~ 」などと思っていたのだったが。
(『釣女』は狂言仕立てのコメディ。これもすばらしい作品)
結果として、胸を刺されるような衝撃が来て泣かされたのは『曽根崎』のほうであった。
自分でも意外。(いや勿論『曽根崎』も名作なので不思議はナイのであるが)
おかしいな。前に国立劇場で『仮名手本』観終わったとき、鑑賞の時間の重みで身体が動かないくらいだった記憶が、、、 何故こんなに今回は軽い?   
決して舞台を演じた方々のせいじゃない。それだけは確かだ。人形遣い、義太夫、三味線の方々はそれぞれ個性的で、味わいがちがっていて楽しかった。(いや恥を忍んで告白すると三味線御担当の方々の演奏の違いは正直よく分かりません  ううっ)
たしかに話の進行にともない自分は感動していたのだけど、観終わったときの身体全体が感じた重みがちがう…   
どういうこと???
とヒトリ混乱し、狐につままれたような気持ちで帰宅し…、そのうち、鈍ーい頭がゆっくり回りまわって漸く合点がいった。
「そうだ、そうだった、見取りの段がちがってるんだー」
鈍い…  鈍すぎる自分の頭がうらめしい。
つづく

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コメント

コメント一覧 (2件)

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    こうなってくると俄然 生で観たくなってきましたよ
    とはいえその機会はなかなか無く NHKの放送を見るくらいでしょうかね 
    京極夏彦さんの新刊「西巷説百物語」の「夜楽屋」で人形遣いが扱われていて非常に面白かったのでお勧めします

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    もし大阪にいらっしゃる機会がありましたら、ぜひ国立文楽劇場で観て頂きたいです…

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