私は古本が好きです。古本屋さんも好きです。昔「あぁ古本屋さんになりたい… 古本に埋もれて人知れずミイラになってもいい」と思っていたこともあります。(なんだそりゃ)
で、ふと最近思い出したのですが。
けっこう前、いわゆる霞ヶ関の官僚をやっているヒトと同席したことがあって、話題に困って本の話をしていたのです。どんな本が好きか、というのは便利な話題ですから。
そのうち、なんでそういう話になったか思い出せないのですが、多分わたしが「古本屋さんめぐりをするのが好きだ」とかなんとか言ったのではないかと思うのですが、その話をしていた相手が
「私は古本屋に入ったことがないんです」と言ったので、自分は相当ビックリしました。
「古本って、誰が読んだかわからないので、気持ちが悪いというか… 私は新刊本しか買いません」と続いたので二度ビックリ。
「はぁ… なるほど」みたいな感じの反応をしたんじゃないかな、ワタシ(笑) そうするしかないですわね。
キモチ悪い、と言われたら、まぁ、確かにどんなヒトの手を経てきたかわからないわけですし、そう感じるのもわからなくはない。
新刊本で好奇心の全てが満たされるならばそれはそれでシアワセなんだろうとも思うし。(この点かなり謎)
それにこういう人が多ければ本屋さんは助かる。
でも「イイ本」がどんどん絶版になっていってしまうこの世の中、古本は単なる「古い本」ではないように思うのです。むしろ同時代の中では接することのできない情報が詰まった「あたらしい本」なんじゃないかと…
古本のあの埃っぽいけど懐かしいような匂いって何かホントに安心するんですけどもね… (呼吸器官にはあまりよくないかもしれないけど)でもあれが嫌なひともいるんですねぇ。
なんでこんなこと書いてるのかよくわかりませんが、よっぽどあの古本嫌いのヒトのセリフが私にとっては衝撃的だったんでしょうね、いまだに思い出すということは。
(ちなみにその人の名前と顔は思い出せないです(笑))
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コメント
コメント一覧 (3件)
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古本屋さんは文化の救世主です。
ところが近くには救世主がいないのです。
いわゆる新古書店しかなくて・・・
出久根達郎さんの古本エッセイを思い出しました。
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うちの最寄駅にも新古書店しかありません。数軒あった古本屋さんもお店をたたんでしまいました。昔ながらのこだわりの古本屋さんにはちょっと遠出しないと…。メッカはやはりお茶の水の古書街ですが、そこまではなかなか足をのばせないでいます。
恥ずかしながら出久根達郎さんの書いたものは読んだことがないです… 古本屋さんへの想いをつづったものなのでしょうか。
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作家本人が古本屋さんだったのです。
古本屋さんと本とお客さんのお話です。
店はちょっと前にやめられたそうです。