『パン屋のパンセ』(杉崎恒夫)(六花書林刊)

『パン屋のパンセ』は、歌人杉崎恒夫さんが70代以降につくった短歌をあつめた作品集です。
杉崎さんは昨年亡くなられたとのこと。。。享年90歳。
何首かご紹介します。わたしは歌を読んでこんなにこころを揺さぶられるのははじめてです。 合掌。
晴れ上がる銀河宇宙のさびしさはたましいを掛けておく釘がない
 
わが胸にぶつかりざまにJeとないた蝉はだれかのたましいかしら
止まりたいところで止まるオルゴールそんなさよならを言えたらいいのに
雪ふればふるとてかなし理髪屋のねじりん棒の無限上昇
星空がとてもきれいでぼくたちの残り少ない時間のボンベ
ペルセウス流星群に乗ってくるあれは八月の精霊たちです

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コメント

コメント一覧 (2件)

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    短歌には心を揺さぶるものがありますね それは七七なのか?
    新聞朝刊月曜日の歌壇には目を通すようにしています
    「アンラッキーヤングメン」藤原カムイ×大塚英志 は作中に石川啄木の短歌がからめてあって、妙に響くものがありました

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    俳句に深く感動する人ももちろん多数いらっしゃるとおもうのですが、私はなかなか… 自分には言葉数が短すぎる気がします。
    しかし、おっしゃるように短歌となるとものすごいインパクトを受ける、、、ということはあの7+7=14文字があるために世界がグンと具体的になる、ということなのかもしれません。
    短歌は全部で31文字。。。究極の短編小説なのかも^^;
    > 「アンラッキーヤングメン」知りませんでした~ チャンスがあれば読んでみたいです。

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