おすすめ時代コミック


『天涯の武士』(木村直巳)全4巻。江戸幕府が瓦解する時期の勘定奉行を務めた小栗上野介の物語です。
西郷隆盛、勝海舟、坂本竜馬らと同時期に生きた小栗さん。あまり知られていないのですが、彼の業績をみるとなにしろすごい。陸軍の整備、横須賀造船所の建設、日本初の株式会社設立の建議書提出、日米修好通商条約の批准(日米為替レートの決定)などなど… 彼がいなかったらその後の日本はどうなっていたか、と恐ろしくなるような。
彼は42歳の若さで斬首されます…もっと生きていたらまたすごいことをやってのけた方だったんでしょう。司馬遼太郎氏は小栗さんのことを‘明治の父’と呼んだそうです
――――――
そしてこれを劇画化した木村直巳さんの絵がまた実にすばらしいです。流麗、のひとことに尽きるように思います。
あとがきを読むと、木村さんが「小栗さんをマンガにしたい!」と思ってから、この作品を上梓するまでに何と20年近くかかっているというのです!もちろん、資料をあつめたり、ストーリーを組み立てたりという準備期間もあったのでしょうが、なかなか発表できる場が無かったというのが主な理由。
でも、リイド社の時代コミック誌『乱ツインズ』との出会いによってこの素晴らしい作品が世に出て私たちは読めるのですから本当に良かった…
それにしても、20年近くも作品を温め続けるその熱意に頭が下がるとともに、そういう情熱を自分も持ちたい!と思う次第です。
幕末好きのかたは是非どうぞ。

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