先日、ちかくの図書館をうろちょろしていたら、『あさきゆめみし』デラックス版の1~7巻が揃っているのに気づき、速攻で借りました
高校生のころ、古典でかじった『源氏物語』は自分にとってつまらなかったです。
授業でやる内容以外の全ストーリーを調べたりもしましたが、
「ただの人一倍エッチな男性の恋愛遍歴じゃないの!」などと冷やかな眼差しを送っていたものです。
あれから○年が経ち…
読んでみましたら…
感 動 し ま し た (T_T)
たしかに源氏の色好みは尋常ではない気もしますが…(汗)、、、しかし、全体をジグソーパズルに例えるとき、どの女性とのエピソードも欠かせないピースであるようにおもわれます。
特に、
・何人の女性と出会っても(それが紫の上であっても)、藤壺への想いを乗り越えることはできないところ、、
・明石の入道が山へ入るところ、、、
(明石の入道=源氏の妻となる明石の上の父親。明石の上が生んだ娘(明石の方)が女御となり、男皇子が生まれたところで寺をすべて処分し、娘たちへ別れの手紙を書き送り、自分は死出の旅に出る)
・紫の上が成長して女性として生きることについて悩み苦しみ、人を愛するということについて何かを悟ったのち、病を得て源氏を気遣いながら亡くなってゆくところ、、、
には不覚にも涙が…
『源氏物語』、1000年読み継がれているだけあります…
単なる恋愛ドラマじゃないんですね。人生の喜び、悲哀、皮肉、子ゆえの闇、老いまで描いているんですね…
そういう物語であることは知識としては持っていましたが、自分のこころでしっかりと感じたのは今回が初めてです。
年齢を重ねてこそ理解できる世界なんだなぁ。。。としみじみ。
それにしても、やはり大和和紀さんの絵がすばらしい。何人ものヒトが漫画化していますが、大和さんの作品には勝てていないんじゃないかな。。。(全て読んだわけではないですけども;) 絵が上手な人はいっぱいいますが、原作の香りを伝え、釣り合った品格を持てるかどうか、というとまた別、、
(男性誌で江○さんが『源氏物語』を連載しましたが… お色気に偏向した上よくわからない基準で人物が解釈されており、なにか大切なもの(強いて言えば原作への敬意か)に欠けていて読み進めることができませんでした。あの作品が『源氏物語』と冠しているのはいかがなものかと。紫式部に祟られても知りませぬよ 汗)
特に、大和さんの描くカラーイラストには溜め息が出ます。
(ちなみにこのデラックス版1~7巻は桐壺の巻~雲隠の巻(源氏の死を暗示)までをカバーしています。宇治十帖は入っていません)
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コメント
コメント一覧 (2件)
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光源氏って相当ですよね・・
高校に入った頃だったか姉が友達から借りてきたのを読みました。
絵の上手さが際立っていたように記憶しています。内容は・・
今は林望さんの謹訳が出ていますのでそちらで読み始めています。
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> 林望さんの謹訳
リンボウ先生、というとイギリスのイメージがつよかったのでびっくりしました。これから続刊が楽しみですね。
私はというと、図書館から『痛快! 寂聴源氏塾』というムック本をかりてきました。源氏物語が書かれた当時の常識・生活様式などを説明してくれていてとっても面白いです。
しかし、“痛快!”というのは何だか(汗